はたらくってなんだってなんだ

最近、「はたらくってなんだ」 という記事を読んで、自分は働くことをどう考えていたのかを振り返ってみる。

小学生の頃の卒業文集に書いた将来の夢は科学者だった。
その頃は発明家エジソンのようになりたいと漠然と思っていた。多分何か新しいものを発明したいのだと思っていたのだろう。
好きな科目は理科と図工だった。
周りを見てみると、男子はサラリーマンが多かった。それを見た自分は、小学生ながらも「それってなんだか寂しすぎる」という感想を抱いていた。女子は「ケーキ屋さん」や「お嫁さん」という答えが多かった。「お嫁さん」という回答を見たときもどこか違和感を感じていた。

だけど、その時は仕事を選ぶ選択肢が少なかったんだろうと思う。小学生の頃の行動範囲は自転車でいける範囲内で、電車に乗って都心に出ることなどはほとんどなかった。

中学、高校と進んで(中高一貫だった)大学を選ぶ時に、2つの選択肢で揺れていた。好きな科目は化学、倫理、美術。一つは理系の大学。そして、もう一つは芸術系の大学。化学実験が好きだったので、化学の勉強が出来る大学。もしくは美術の大学。その頃は全く方向性の違う2つのうち、どちらかを選ばないといけないと思っていた。(今だったら2つを複合して勉強できる学科を探していただろう)しかし、芸術系の大学に行ってどのような仕事につくのかが想像できなかった。まだ、理系の大学に進んでどこかの企業の研究者になるという事の想像がつきやすかった。だから、想像ができやすいほうを選んだのだった。

そして、大学生になり、就職活動を始めたときに、はじめて漠然としか考えていなかったことをリアルに考えていかないといけないことに気がついた。

私が大学時代に行った就職活動も、今とそれほど対して差がない。大学3年もしくは修士1年の秋から新卒応募サイトに登録して、エントリーをする。

いわば、当たり前のレールだけれど、そのレールに乗った理由で一番大きかったのは
出来るだけ早く内定をもらって、自分の研究に戻りたいということだった。
私がいた研究室は一人で一つのテーマを扱うので、自分が動かなければ何も成果が出ない。それ故、出来るだけ研究の時間以外を少なくしたかったのだ。

就活の流れにはもちろん違和感は感じていた。大手就職サイトに登録すると、やはりどうしてもCMでがよく流れている企業に目が行ってしまう。エントリーシートを何枚も提出していくと、自分がそこの企業に本当に入りたいのか分からなくなってくる。どこか、企業のほしい人材に自分を合わせていないか。しかし、内定が出ないと仕事が出来ない。

私の場合は、レールに乗って運よく自分が希望する職種につけた(ただ、あることがきっかけで転職してしまったけれど)。それで良かったかというと、今思えば半々である。就活サイトに登録してしまえば、後はそこから選ぶだけ。だから楽といえば楽である。だけど、就活サイトに登録されていない企業にもっと自分がフィットする企業があったのではという気持ちも有る。
結局は自分がやりたい仕事をどこまで明確に抱いているかだと思う。自分がやりたい仕事が、どこを探しても見つからないのなら、自分でつくれば良い。だけど、一からつくるよりは、どこかの企業で体系を学んでからでもいいかもしれない。

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補足
会社に入って分かったことは、会社の外から見える景色と、中から見える景色は違うということ。もちろんそれは当たり前のことだけれど、どうしても自分が譲れないものがあって、それが外と中で違っていたら、直ぐに辞めたほうが良い。自分のためにも。会社のためにも。

人の興味は変わっていく(変わっていくことが多いと思いますが)が、自分が譲れないものというものはあまり変わらないと思っている。そのコアを中心に仕事を選ぶのも一つの方法だと思います。

仕事は、必ずしも自分がやりたいということが出来ないこともある。そんなときは、会社の外で仲間を集めてやったほうがいいと思う。会社に入ると、どうしても会社の中の人とのコミュニケーションが多くなり、自分の会社でやっていることが一般的になってくる。他の会社ならどう動くかということも見ておけば、その分選択肢も広がる。

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