LLove in the darkに参加しました。

12/4 イベント内容を追加しました。
代官山で1ヶ月限定でオープンしているデザイナーズホテルLLoveで開かれたLLove in the darkに参加してきました。

LLove内の某部屋で始まったイベント。

今回の参加者は男性4名、女性5名の計9名 そこにモデレータの男性が1名加わって計10名で行われました。

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プログラムの中身(12/4追加)

  1. モデレータの人に誘導されて座った場所は全く何も見えない部屋(アイマスクはつけていません)全員がそろった所でオペレーターから今回のプログラムの説明。すでに、何名かの人が居て、声を掛け合い、手を差し伸べられて、どうにか着席をする。先ほどまで光のある空間だったのに、いきなり全くの真っ暗闇の空間に足を踏み入れる。真っ暗闇なので、暗順応と言う言葉も無意味になる。ただ、話し声から「近くにいる」という感覚は有る。部屋は横長になっていて、マットレスの上に座ります。簡単に図に示すとこんな感じ。●が女性、□がちゃぶ台のような背の低い机、○が男性。隣の人とは肩が触れない程度の余裕があったから、声を出さないと居場所が分からない。入口の奥から順番に1,2,3,4,5と名づけて最初は番号で呼び合う。

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                   ●●●●●
                    □ □ □
                   ○○○○○
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  1. 始めにモデレータの方から企画意図についての説明がありました。この企画は、dialog in the darkを基にしたもの。そして、参加する人によってどう進んでいくか(始めから終わりまで真面目に通す。もしくは途中から合コンのようなノリになるか)はまちまちだという。暗闇の中で、不快なボディタッチなどがあった場合はオペレーターに申告すると、イエローカード。1枚目は警告、2枚目で退場です。(これまでにイエローカードが出たことはなかったようです。今回も出ませんでした)
  2. 最初に向かい合っている人と挨拶し、自分のニックネームを掌に指で文字を書いて伝える。分かりやすいように自分は二文字にしたのだけれど、自分の正面に居た人はなかなか分からないようで、相手の指を使って自分の掌の上に名前を書いてようやく分かってもらえました。暗闇の中では漢字よりもひらがな、ひらがなよりもカタカナのほうが分かりやすいですね。
  3. それぞれ自己紹介。ニックネームとヴィジュアルイメージを一言づつ。皆さんかなり異色の方々でした。
  4. 食べ物が配られる。ちゃぶ台の上にきちんと乗せないと落ちてしまうので恐る恐る。その後、飲み物(ビール・酎ハイ)が配られる。缶の上下に気をつけてあける。そして乾杯。(参加者は20歳以上に限られるので全員お酒は飲めるのです)暗闇なので、自分の飲み物の扱いには注意が必要。ぶつかって中身がこぼれてしまうと大変なので、いそいそと飲む。
  5. 食事は手を使って食べられるようなもの。テーブルの間にウェットティッシュがおいてあり、周りの人に協力して配る。モデレータの方からの提案で、皿の上から食べ物をとって相手に食べさせあう。さすがに口まで持っていくのは怖かったので、最初に自分で何かを確認してから相手に手渡しをする。皿の上にあったのは、枝豆、ミニトマト、のりまき、イカのてんぷら、から揚げだったと思う。手で触って確かめて、においをかいで口に入れる。慣れてくると、既にどんな味か分かっているので、手の感覚を信じて口に入れる。
  6. 食事が落ち着いたところで、食べ物はさげて本題へ。まず、マットレスの配置を「ロ」の字に変更。このときに作業が難航し(マットレスの大きさ自体が分からなかったので、めちゃくちゃに)みかねたモデレータの方が携帯のランプをつけて何とかロの字へ。そして、男女交互になって手をつなぐ。一気に距離が近くなる。どきどき。図にするとこんな感じ。

                         ○●○●
                         ●  ○
                         ○●○●

  1. 参加者に聞いてみたい質問を募集して、時計回りに答えていく。将来の夢/年齢/チャームポイント/髪の長さ/どこからが浮気か/結婚願望はあるか(途中で、人の入れ替わりあり)皆さんとても個性的で、この後このまま別れてしまうのがもったいない。と思い始める。始めは体育座りになって話をしていたけれど、オペレーターの提案でちょっと背中をマットレスに預けてみる。急激に眠気が襲ってくる。(もしここで寝て、目が覚めてもこのような真っ暗闇だったらどんな気持ちになるだろうか。と少しだけ考える。怖い。)
  2. 終わった後にこの後どうするかのアンケート。顔を見せずにサヨナラ/顔を見てバイバイ/飲み/話が盛り上がったので、希望者だけ飲みに行こうといこうということになる。参加者の年齢も比較的近かったのが理由かもしれない。
  3. 玄関で待ち合わせ。対面する。暗闇で近かった距離感が一気に遠ざかる。しかし、肝心のモデレータの人がいつまでも現れず、そのまま解散になった。(これが少し心残り)
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次にこのプログラムに参加したきっかけや、参加する前と後でどのように感じたのかについて書いてみよう。

このプログラムに参加したきっかけは、クラヤミ食堂のような体験をしてみたかったからだった。つまり、視覚が無い状態だと自分の体がどのように変化するのかを身を持って体験したかったのだった。

  • 参加する前に考えたこと

・コミュニケーションにどのような変化が生まれるのか:相手の表情が分からない分、自分が話すときはもちろん、相手の話を聞くときにどのように対処するか。間の取り方はどうなるのか

・距離感:目に見えているときと見えていないときの他人との距離感はどう変わるのか。

・味覚の変化(食事が出るということだったので):目が見えていないときに比べてどう変化するのか)

  • 参加した後

・コミュニケーション:相手の表情がわからないし、伝わっているかどうか分からない分、自分の意見をちゃんと伝えようと言う気持ちになる。(相槌という体の動きだと伝わらないけれど、「なるほど」となどの言葉が出てくるとちゃんと聞いてくれているのだな。という気になる。
 相手の話は明るいときに比べ、注意深く聞いていたように思う。一番重要な情報である視覚が断たれたものの、何とか周りの状況を把握しようとして聴覚が鋭くなっているように感じた。
 間の取り方はつかみにくい。ただ会話が途中で止んだときに周りがどういう態度をとっているのか(別の話題に行ったほうがいいのか、それと続けたほうがいいのか。相手の表情が見えないので、そこはカンになってしまう)

・距離感:始めはどのような距離の所に人が居るのが分からない。ただ、手をつないだり、協力して作業したりすることで全体的に連帯感が生まれる。振り返ると、暗闇の時のほうが明るいときも親密になれる気がする。(身体的な距離感も。)これは、暗闇のときはどうしても他人を頼らないと確認できないのことがあるからだと思う。その一方で、明るい時には誰にも頼らずに自立している。つまり、暗闇のときでは「協力者」だった他人が、明るくなるとただの他人になっている。(ただ、暗闇の中でコミュニケーションすると、大まかながら、どのような人かが漠然と分かってくるので、単なる他人とは少し違うのかもしれないが。)

・味覚の変化:自分が手で触って分かる食材については、その味が頭にインプットされているので、味覚に変化は無い。ただ、その中でも口に入れないと分からないものがあると、少し用心して食べてみる。という変化があった。